緊張と向き合ったお話 その2

さてさて、やっと連載の続きです^^

(先に読んでね→『緊張と向き合ったお話』

 

まだ20代の頃、ライブ本番でどうしても緊張してしまう私は、その対策として、一人の後輩にお客さんがわりに自分のリハーサルを見てもらいながら歌ってみたのです。そしたら、なんとそれだけで緊張で体が固まってギクシャク!

 

いや、それでも意地でなんとか歌いきったから、はたから見たらそこまで固まってるようには見えないかも。

でも当の本人からしてみたら、てんでダメな訳ですよ。

一人で歌ってる時の2割くらいしか出せてないの。

一体、これは私のどんな本音、思い込みが邪魔をしてるんだろう???

 

後輩の帰ったスタジオでがっくりと落ち込みながら一人考えていました。

 

一人で歌ってる時と、後輩がいた時と何が違ったんだ???

 

もう歌ってる時の頭の中がぜんぜん違う!!!

 

一人の時はさ、歌の世界の中にすっかり入ってたんですよ。

だけど、後輩が来てからは頭の中全部その後輩!!!

歌の世界観なんてまるっきりどこかへ行ってしまったわけです。

 

なんで?なんでそうなっちゃったの???

 

 

『本番でもないのにそんなに本気になっちゃって、バカみたい』

 

その時、こんな声が聞こえて来ました。

 

ん???

 

『プロでもないくせにその気になっちゃって、恥ずかしい』

 

え???

 

 

なに???なんだ?この声???

 

それは私が勝手に想像していた後輩の心の声。

実際の後輩の声じゃありません、あくまでも私が勝手に想像していた心の声です。

 

そう、私、歌ってる間、ずーっと、後輩がこう言うふうに思うんじゃないかって想像しながら歌ってたんですよね。

 

だからね、警戒するわけですよ。

で、バカにされないように、バカにされないようにって歌ってたわけ。

そりゃ集中力もなくなるわけだ。

歌の世界どころじゃなくなるわな。

 

そうか!それで固まっちゃったのか!!!

 

でもまてよ?

『プロでもないくせに』って思うってことはプロだったら本気でリハーサルやっていいのか???

 

頭の中でいろんなプロのアーティストのリハーサル映像が思い浮かびます。

よくメイキング映像とかでリハーサル風景が流れたりしますよね?

 

その時、なぜか私の頭に浮かんだのが矢沢永吉さん。

あ、別にファンなわけではないんですけどね、なんか、ふっと浮かんだの。

ちょうどテレビでドキュメントかなんか見たのかもしれない。

 

矢沢永吉が本気でリハーサルやってるの見て『バカみたい』って思うのか???

 

いや、思わないよな。

多分、その迫力に『すげー!!!』って思うよな。

 

あれ?じゃあ、私もプロだったら本気のリハーサルしていいわけ???

 

『うん。していい。』

 

そうか、そうなんだ。

 

『プロだったら本気でリハーサルしててもバカみたいじゃないもん』

 

そうか〜。

 

・・・。

 

あれ???

 

え?じゃあ、矢沢さんはプロだから本気のリハーサルなの???

彼がアマチュアの時は本気じゃないリハーサル、してたんだろうか???

 

 

いや、多分、彼のことだから、アマチュア時代から本気のリハーサル、してたよな。

あれ?あれれれ???

 

んーーーー!!!なんか見えて来た!!!!!

 

 

またまた長くなっちゃったので続きます^^

 

 

 

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