ボイストレーナーという仕事

最初は『食べていくための仕事」だった。

 

 

25年前。

『やっぱり音楽の道に進もう!』と、当時勤めていた会社を辞めることにした。

アルバイト先を探していた私を当時師事していた自分のボイストレーニングの先生が引っ張ってくれたのがきっかけ。

 

自分の活動と並行してレッスンをこなしていく毎日。

最初は食べていくための仕事だった。

だけど、いろんなタイプの生徒さんに向き合いながら、どうやったらもっと自由に存分に歌えるようになるんだろう?と研究していくうちに夢中になった。

声がうまく出なかったり

音程がうまく取れなかったり

リズムにうまく乗れなっかり

なんだか一本調子になってしまったり

ある程度は歌えるのになんだかもう一つ納得のいく歌い方ができなかったり

 

一人一人状態は違うけど、必ずみんな原因があって、一つ一つ原因を見つけてトレーニングをしていくことで確実に歌う力が伸びていく。

 

面白い。

 

単純に技術的な問題のこともあるし、気持ちが大きく邪魔をしていることもたくさん。

 

体の仕組み

発声の仕組み

脳の認知の仕組み

心の仕組み

 

知れば知るほどいろんな人に対応してあげられるようになっていく。歌が輝き出す。

 

面白い。めちゃくちゃ面白いっ!!!

 

気がついたらライフワークになっていた。

 

25年やってきて確信していること。

 

「歌を歌いたい」

その気持ちを胸に一歩を踏み出した人には必ず歌う力がある。

 

どんな人にも必ずその人の歌が最高に輝く瞬間がある。

 

その確信がなかったら25年もこの仕事を続けてこられなかったと思う。

 

私はめちゃくちゃわがままで我慢がきかない性格なので、自分が面白いと思えないことは続けられないのです。

 

楽しい。楽しすぎる。

 

しあわせだ。

 

 

 

前へ l 次へ